交通事故の相談は日弁連交通事故相談センターで行うという方法もある

交通事故で被害者になってしまうと、被害に対する補償をしてもらうために、加害者側の保険会社と示談交渉をしなければなりません。示談交渉に納得出来れば問題ないのですが、不満がある場合は無料で利用出来る日弁連交通事故相談センターを活用するのも一つの方法です。

なのでここでは同センターについて知っておきたいことを分かりやすく紹介します。

交通事故の示談交渉とは

交通事故の示談交渉というのは、加害者側の保険会社との間で行われますが、被害者側が納得いかない賠償額になってしまうケースも少なくありません。なぜそうなってしまうのかというと、保険会社も営利企業なので賠償額も出来るだけ安く抑えたいという動機があると考えられるからです。

そのため、金額を低くすることが出来る任意保険基準に基づいた賠償額を提示してくる場合が多くなります。ですので、示談交渉を有利に進めるために弁護士へ相談する人も少なくありません。

交通事故の示談交渉を弁護士へ依頼すると、保険会社が提示する基準よりも高い賠償額が望めるとされる弁護士基準の金額で交渉をしてもらうことが出来ます。

しかし弁護士へ依頼すると、当然のことながら費用がかかってしまうため、躊躇してしまう人も多いのではないでしょうか。そこで便利なのが日弁連交通事故相談センターであり、無料で相談に乗ってもらうことが出来ます。

最終的には弁護士に依頼しなければ解決できないケースもありますが、とりあえず法律のプロに相談したいという場合に、センターを活用すると便利だと言えるでしょう。

日弁連交通事故相談センターとはどんなところなのか

そもそも日弁連交通事故相談センターというのは、日弁連が運営している、交通事故の紛争処理機関のことを指します。そして運営費は国庫補助金や寄付金などで賄われているため、無料で利用することが可能ですし、弁護士が直接相談に乗ってくれるため安心して利用することが出来ます。

センターは全国各地に150以上の相談所を設けているため、比較的近い場所にある最寄りの相談所を利用出来て便利だと言えるでしょう。

センターで相談出来る内容や相談の方法

日弁連交通事故相談センターで相談することが出来る内容としては、損害賠償額の算定や、賠償責任の有無、過失割合などがあると言えます。そして相談の方法としては、電話相談と面談相談の2つがあります。電話相談は、担当の弁護士と電話で相談が出来るというものであり、時間は10分程度までとされています。

そのため、細かいことについて相談するというより、一般的な質問をしたい場合に向いていると言えるでしょう。

また電話相談では、相談そのものは無料ですが、通話料も無料というわけではないためその点は注意しておきましょう。

一方の面談相談は、相談所で直接弁護士と相談することが出来るというものであり、時間は30分程度までとされています。こちらは電話相談よりも長い時間相談することが可能ですが、それでも30分程度と時間が限られているため、どんな相談をしたいのかをしっかり考えておいたり必要な書類を用意しておくことが重要でしょう。

また、センターでは刑事処分や行政処分に関する相談は出来ませんし、同じ内容の相談を3~5回以上する場合や当事者以外の相談は受け付けてもらえない場合があるため注意する必要があります。

示談あっせんも行ってもらえる

日弁連交通事故相談センターでは、無料で相談することが出来ますが、それ以外にも示談あっせんも行ってもらうことが出来ます。ここで言う示談あっせんとは、示談交渉が上手くいかない場合などに、センターの弁護士が間に入って双方の話し合いの場を設け、示談がまとまるように助力することを指します。

ですので、示談交渉が行き詰まった場合に利用すると便利です。この示談あっせんも、もちろん無料で利用することが出来るのですが、これを行っている相談所は、全ての相談所の4分の1程度に限られます。ですので示談あっせんをしてもらいたい場合は、センターのホームページで、示談あっせんが行われている相談所かどうかを事前に確認しておく必要があるでしょう。

センターが行う示談あっせんは、無料で利用出来て便利ですが、どのようなケースでも申し込むことが出来るわけではありません。示談あっせんが可能なのは、自賠責保険か自賠責共済の加入が義務付けられている車両が事故を起こした場合に限られます。

そして物損事故の場合は、損害賠償者が特定の保険や共済に加入している場合のみ利用することが出来ます。さらに人身事故の場合は、自賠責保険か自賠責共済に加入している車両や、無保険の場合であっても受け付けが可能です。

また、示談あっせんが向いているケースとしては、治療が終了したケースや、後遺症の有無等に争いがないケース、そして過失割合での争いがあまりないケースだと言えるでしょう。

センターを利用するメリットとデメリット

日弁連交通事故相談センターを利用するメリットとしてまず挙げられるのは、費用が無料だということです。示談あっせんによって紛争を解決することが出来れば、費用をかける必要がないので、とてもありがたいことだと言えるでしょう。

しかし弁護士事務所の場合であっても、無料相談のサービスを行っているところが多いため、とりあえず相談するだけであればそちらを利用するのもよいと言えます。あるいは、被害者側の自動車保険に弁護士費用特約が付いている場合であれば、弁護士費用を300万円まで支払ってもらえるため、実質的な負担を無くすことも可能でしょう。

その他のメリットとしては、交通事故に強い弁護士に相談出来ることや、全国各地に相談所があるため気軽に利用しやすいことなどが挙げられます。一方でセンターを利用するデメリットとしては、電話がつながりにくい場合があるということが挙げられます。

センターは無料で気軽に利用出来ることもあり、電話がなかなかつながらない場合もあり得るので、その場合は時間をおいて再度電話をかけてみるとよいでしょう。そしてセンターの弁護士はあくまでも中立の立場にあるということもデメリットだと言えます。

弁護士事務所に依頼する場合は、依頼者の利益を最大限追求するために働いてくれますが、センターの場合はあくまでも中立の立場になります。ですのでさまざまな助言を行ってもらうことは出来ますが、必要書類の用意や交渉までは行ってくれないということを知っておきましょう。